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一方、現代の精神医学の状況に目を向けるなら、ここでも決定的な変化が生じはじめている。現行のDSM-IV-TRの改定版であるDSM-Vは2011 年に発表される予定であり、現在は改定のための作業が進められている。この動きのなかで特筆すべきものは、「精神病を脱構築する [Deconstructing Psychosis]」というDSM改定のための中間報告である。この報告では、統合失調症、双極性障害、分裂感情障害、短期精神病障害、精神病性うつ病などを包括する「全般性精神病障害」の概念が提唱されているが、この「全般性精神病障害」という用語が意味する範囲は、まさにラカンが「精神病」と呼んでいる範囲と同じであると筆者は考えている。